FXのバーチャル取引はなぜ役に立たないのか?

店頭FX業者のほとんどは「バーチャル取引」というものをサービスで提供し、初心者がまずお試しに取引できるようにしています。

しかしこのバーチャル取引で百戦錬磨になっても、「リアル取引でも大きく儲けられる人間になった」という人の話はほとんど聞くことがありません。

今回はこのバーチャル取引の妙味について考えてみたいと思います。

 

売買ツールの操作を覚えるには絶好の機会

まず業者が提供する売買ツールになれるために、バーチャル取引をしてみるというのは十分にある話だと思います。

国内業者の場合にはMT4のような共通のツールを使わずに自社で開発したツールを提供しているところがほとんどですから、使い勝手がいいかどうかをチェックしたり、ツール自体に慣れるために一定期間使ってみるというのは十分に価値のあることだといえるでしょう。

 

リアルトレードでは絶対にやらない取引を体験するのもOK

またリアルトレードでは絶対にやらないようなトレードを体験してみるのも一つの手といえます。

たとえば最初から両建てをしてしまうと一体どうなるのかとか、簡単には使わないドテンをしてみるといったことはリアルではなかなかできませんから、とにかく使ってみるということも考えられます。

またレバレッジを下げて取引すると、「どれだけ安全か」といったことも、こうしたバーチャルトレードで経験してみるのにはかなりいいチャンスであるといえます。

 

結局緊張感のない取引でリアルトレードには役に立たない

こうしたツールの売買機能チェックや、ありえないような売買法を試してみるのは十分に価値があるとはいえます。

だからといってバーチャルで儲けが出せるからリアルトレードでも同様に儲かるかというと、かなり話は別のものになる点だけは認識しておく必要があります。

ひとつはトレードにおける「緊張感が全く違う」ことが挙げられます。

所詮バーチャルトレードはいくら損をしても支障がないことから、とかく思い切った売買をしてそれが大きな利益につながりがちです。

しかし、リアルトレードでは同じようにはなかなかできないというのが実際のところで、トレーダーの真相心理の部分がバーチャルトレードには働かない点がどうも勝手の違う動きになってしまうようです。

したがってこれからFXをやろうと思っている方は、やはりバーチャルトレードで儲かったからリアルでも安心と安易に考えないことが重要になりそうです。

タカをくくってFX取引をすると最初から大失敗する危険性もあることを十分に認識しておく必要があります。