店頭FX業者の法人口座レバレッジがとうとう規制されることに

これまでレバレッジの上限規制がなかった店頭FX業者における「法人口座のレバレッジ」ですが、29年2月27日以降正式に証拠金規制を導入することとなり、事実上100倍、200倍といったハイレバレッジが撤廃されることとなりました。

しかしその内容は非常にわかりにくく、明確に上限25%のレバレッジなどと明示していないのがこの規制の特徴となっています。今回は具体的な規制内容についてまとめてみました。

 

証拠金規制と追証の設定が主な改正ポイント

チェック

今回の金融庁による「証拠金規制」では法人口座取引について次のような内容が盛り込まれています。

  • 通貨ペアごとに過去の相場変動に基づいてレバレッジ倍率の上限(証拠金率の下限)が決定される方式となります。
  • 法人顧客が店頭FXのお取引を行う際に、業者は上記で定められた証拠金率相当額以上の証拠金を預かることが義務付けられます。
  • レバレッジ倍率の上限(証拠金率の下限)は毎週見直しされ、その翌々週より適用されます。

このレバレッジの上限は毎週見直しが行われ、しかも通貨ペアごとに見直されるというのがその主な内容となるわけです。

足元ではこうした法人口座を積極的に利用させたくないのか通貨ペアごとにレバレッジがいくらになるのかを開示している業者が存在しないことから、実効レバレッジがどの程度なのかはまったくよくわかりませんが、結局最終的には個人投資家と同じ「25倍以下」で推移するのではないかと見られています。

この証拠金率の下限は毎週それぞれの通貨ペアの相場変動(ボラティリティ)に基づいて計算されて適用になるということですので、ドル円は25倍になってもポンド円はそれを下回るといった事態も十分に考えられることになります。

また、追証も求められることになり証拠金維持率のどのレベルで警告が発せられ、強制ロスカットになるかは個人投資家への対応ともども各FX業者に任せられていることになっています。

 

一定の運用期間をみないと実質レバレッジは推測不能

はてな

今回の法人口座への規制では、具体的に上限のレバレッジが示されておらず、口座利用者にとっては非常にわかりにくいもので、国内の金融庁ならではの行政指導的色彩の強いものになっています。

ただ間違いないのは、この規制の適用により「100倍以上のハイレバレッジ」は事実上姿を消したことはどうやら間違いない状況です。

現状では実質50倍程度は維持できるのでは?といった楽観的な見通しもでていますが、実際に推移してみないことにはよくわからないというのが正直なところです。

 

国内で法人口座が注目されたのはハイレバレッジがあったから

投機

これまで国内でFXの法人口座を開設してきたのは誰なのかということを考えますと、一般企業の利用はかなり限定的で、ハイレバレッジを利用したい「大規模な専業トレーダー」が法人口座を開設してFX等デリバティブ取引を中心とした売買法人として使用してきたのが実態ではないかと思います。

しかしこのレバレッジが個人投資家並みの規制を受けてしまいますと、あえて法人を立ち上げてまで売買する必要はなくなってしまうことから、今後こうした口座が拡大していくかどうかが注目されます。

 

もはや代替受け皿は海外のハイレバレッジ業者だけ

世界

こうした規制が現実に履行されることになりますと、もはやハイレバレッジを利用できるのは「海外の業者」だけということになってしまいます。

税制上は国内の業者を利用したほうが優遇される部分も残りますが、法人としてやっていくことを考えれば資金運用の効率が高いほうを優先したほうがメリットが大きいこともあり、海外のFX業者に法人口座利用も今後活発になる可能性がでてきています。

ちなみに国内では個人投資家に人気の「XM」でも法人口座を開設が可能になっています。

投入資金によってレバレッジは変わってくることになりますが、大量資金を使っても200倍程度のレバレッジは十分に確保できる魅力が残されていることから、ハイレバレッジだけを大きなメリットとして国内のFX業者に法人口座を開設していたトレーダーはこうした口座に移行することが考えられます。