日銀の追加緩和内容に対する失望が強まった局面7月29日以来の大台

 NY午前は、ロンドンタイムに進んだ円売りが、弱い米ISM製造業景況指数を受けたドル売り・円買いによってピークアウト。調整が強まった。
 ドル円は、米早期利上げ観測が根強いなか、米4-6月期単位労働コスト・確報値が前期比年率+4.3%と速報値の+2.0%や市場予想の+2.1%を大きく上回ったことなどを受け、一時104.00円まで上昇。日銀の追加緩和内容に対する失望が強まった局面7月29日以来の大台を回復した。
 しかし米8月ISM製造業景況指数が49.4と、市場予想の52.0を大きく下回った。強弱の判断の分かれめである50割れは2月以来。ドル円は本日朝方からのレンジ下限103.06円をうかがいかける水準まで急落した。
 ISM製造業景況指数の発表後、対他通貨でもドル売りが進み、ユーロドルは1.1200ドルまでドル安・ユーロ高となった。ポンドドルはロンドンタイムの英8月製造業PMIの上振れも後押しに一時1.3318ドル、豪ドル/ドルは0.7554ドル、NZドル/ドルは0.7295ドルとドル全面安。スイスフラン(CHF)は0.9785CHFまで、ドル売り・CHF買いが強まった。産油国通貨の加ドルは1.3083加ドルまでドル安・加ドル高となったものの、原油先物の下落を受け、1.31加ドル台まで揺り戻しが入った。
 クロス円は、対ドルでの各通貨上昇に支えられつつも、ドル円の急落による円買いに押され伸び悩んだ。米ISM製造業景況指数の発表前後にかけ、ユーロ円は115.82円まで上昇したものの115円半ばへ下押し。ポンド円も138.04円を上値に137円前半、CHF円は105.54円から一時105円前半、NZドル円は75.40円から75円前半へ調整。豪ドル円もロンドンタイムにつけた78.20円から78円割れへ、加ドル円は79.21円から78円後半へやや水準を下げて推移した。

[紹介元] ザイFX! 為替のとれたてニュース ■LDNFIX=ドル円は104円にワンタッチもISM弱く調整