きょうのNY為替市場は方向感のない動きとなった。この日発表になった一連の米経済指標は弱い内容が相次いだ。特に8月の米小売売上高は、GDPの算出に使用される自動車やガソリン、建材を除くコア売上高が前月比-0.1%となった。7月分も-0.1%に下方修正されており、第3四半期の米GDPの個人消費を不安にさせる数字ではある。
ただ、市場は指標発表直後こそネガティブな反応を見せ、為替市場もドル売りの反応を見せていたが、直ぐに米国債利回りが切り返したことで、ドルも追いかけるように買いが優勢となっている。米投資家が先行き不安感からキャッシュ志向を強め、米国債までも換金売りが出て利回りが上昇し、ドルが買われるという説明なら可能なのかもしれないが、少し不可解な動きではあった。
しかし、終盤になるとドル買いの勢いも衰えている。9月の米利上げ期待はほぼ無くなったものと思われるが、年内の利上げも不安視され始めている模様。CMEのFEDウォッチでも12月までの利上げ確率が一時50%を下回る場面も見られた。
ドル円は102円台で上下動。米指標発表直後は101円台に下落する場面も見られたが、ドル買いが思った以上に強く、その後、102.75付近まで一気に反転した。米国債利回りの動向に敏感になっており、指標発表後の下げから切り返したことがドル円をサポートした模様。しかし、次第に上値が重くなり、102円台前半に値を落としている。103円台を試す気配も見られなかったことから、短期筋の見切売りが出ていた可能性もありそうだ。
ドル円は上下動はするものの102円台での迷走が続いている。来週はFOMC、日銀と重要な金融政策の発表が予定され、FOMCは据え置きとなりそうな気配が濃厚だが、日銀の動向が非常に不透明だ。
マイナス金利の拡大など緩和姿勢は維持する一方で、国債購入にテクニカル的な限界が近づいていることから、規模を縮小してくるのではとの見方も流れている。インフレ目標についても同様。今後の日銀の政策スタンスが非常に不透明で、ドル円については、その辺を見極めてから動きたいところなのかもしれない。
ユーロドルも方向感なく、1.12台半ば付近での上下動が続いている。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美













