現地9月14日の終値が942.75セントだったため、9月15日以降の4営

CBOT大豆市場では、米国農務省(USDA)が需給報告を発表した後に下値を追う足取りを演じ、中心限月である11月限は、現地9月14日の取引において940.50セントと940セント割れの水準まで値を落としていました。 しかしながら、その後は反発に転じて値位置を切り上げ、現地20日の取引は989.75セントで取引を終えています。現地9月14日の終値が942.75セントだったため、9月15日以降の4営業日で、47セントの上げ幅を記録したことになります。 この大豆市場の上昇の背景となっていたのは、大口成約、産地での降雨による収穫遅れとイールド低下懸念でした。 USDAの発表によると、9月8日までの大豆週間輸出成約高は101万2100トンでした。これは、前週の178万4800トンから減少していますが、100万トン台を維持したことに加え、中国が大量の需要を見せていたことが好感されたようです。 また、大豆はコーンに比べて収穫時期が遅いため、寒波が早く到来すればその影響を受けてイールドが低下する、というリスクを抱えています。そのため、降雨など収穫遅延をもたらす可能性がある要因に対する警戒感が、価格の上昇をもたらしたのでしょう。 とはいえ、大豆市場が今後も堅調な足取りを維持するのは難しいように感じられます。 というのも、やはり需給報告で示されたように、大豊作によるインパクトが大きいと考えられるからです。 現地9月12日に発表された需給報告では、16~17年度の米国の大豆生産量は、過去最大の42億100万ブッシェルと発表されました。この生産量予測の根拠となっているのが、50.6ブッシェルという高いイールド予測です。 今年は作柄報告の発表開始以降、良~優の状態が70%以上を維持し続けるという、これまでにない、恵まれた状況が続いています。その結果、これまでに最も高いイールドが実現され、生産量は過去最大に達することが予測されているのです。  ただ、まだ収穫には至っていないため、これから収穫が本格化するまでの間に天候不良があれば、50ブッシェル以上という過去に例を見ない高い水準で予測されているイールドが引き下げられる可能性があり、これが生産量を引き下げる要因になり得ます。  と言っても、降霜によるイールドへの影響は、開花~受粉の時期における熱波よりも限定的であるうえ、降雨が長期に渡るか寒波の到来がかなり早いかのどちらかが実現しなければ、イールドが大きく低下することもないと考えられます。  そのため、9月15日以降の価格の反発は、目先の安値まで値が落ち込んだことでわずかな強材料に対する意識が高まったうえでの価格上昇場面と見られ、今後も価格を引き上げるほどの影響力があるほどの材料ではないと思われます。  また、需給報告で見るように米国の大豆需要は、16~17年度予測が発表されて以降、毎回、上方修正されています。特に、輸出用需要は5月発表時に比べて1億ブッシェルもの引き上げが見られているため、今後、大豆価格を押し上げる要因になり得ると考えられるのは、需要面の引き上げとこれに伴う期末在庫率の停滞です。  特に、9月15日から作付が開始されているブラジルでの大豆生育状況次第では、米国産に需要が集まり、これが需給の引き締まりを促す可能性がある点には、常に注意が必要でしょう。  ただ、それでも価格の上昇は一筋縄ではいかない可能性があります。というのも、CBOT市場では依然として大口投機家の買い越し数が11万枚を超える状態にあるからです。大豆市場で大口投機家の買い越し数が10万枚を超える水準に達したのは4月の下旬です。 それ以降、大口投機家は5月~6月下旬まで大きく買い越す状態が続いていましたが、この時期の大豆価格は1,000セントを超えて1,200セントを目指し、その後も1,000セント以上での推移が続いていました。  同様の時期に買い越し数が増加しながらも、現在ではすでに売り越しに転じているコーン市場と比べると、大豆市場は価格が高値で推移していた時に買い越した玉が現在でも残っている可能性が高く、玉整理が進んでいない状況と言えます。  それだけ大豆の需給が強気と見なされていると捉えることも出来ますが、大豊作の可能性が極めて高い現状から見ると、価格が上昇してきたところでは買い玉のポジション整理が入ることになりそうです。今後はブラジルの生育状況が意識される時期を迎えますが、当面の間は、ファンドのポジション整理もあり、上値を抑制された動きが続くことになりそうです。 【ご注意】本ブログに掲載されている情報の著作権は株式会社日本先物情報ネットワークに帰属し、本ブログに記載されている情報を株式会社日本先物情報ネットワークの許可無しに転用、複製、複写することはできません。

[紹介元] コモディティレポート | Klug クルーク 大豆市場は勢いを維持できるのか