日銀政策「ヘリマネに似ている」 前FRB議長が指摘

日本銀行が新たに導入した長期金利を「0%程度」とする目標について、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ前議長がブログで、政府の借金を中央銀行が直接引き受ける「ヘリコプターマネー政策」に似ているとの見方を示した。

バーナンキ氏は、日銀の新たな金融政策の枠組みについて「市場の反応はまちまちだった」としたが、「デフレを終える目標への新たな決意が含まれており、おおむねいいニュース」と評価した。

長期金利目標については「最も驚きで、興味深い」と言及。「(中央銀行が政府債務を肩代わりする)あからさまな財政ファイナンス、いわゆるヘリマネに、日銀の黒田(東彦)総裁は反対を表明してきた」としながらも、「政府の借入金利を無期限でゼロに維持する政策は、財政ファイナンスの要素がある」と説明した。

そのうえで、「日銀がより長期の国債の金利を目標にした場合、その類似性はより顕著になる」と指摘した。バーナンキ氏によると、FRBも第2次世界大戦中と大戦直後、戦費を抑えるために長期金利目標を導入していたという。(ワシントン=五十嵐大介)


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