序盤にユーロドルは1.1130レベルまで下押し

 31日のロンドン市場では、序盤にドルが一段高となった。ドル円は103円台前半での取引が続く中で、一時103.34レベルと7月29日以来のドル高・円安水準に上昇した。その後は値動き一服も、引き続き103円台を維持している。

 その他主要通貨でもドル買いが優勢。序盤にユーロドルは1.1130レベルまで下押し。小幅ながら前日安値を下回った。ドイツ小売売上高や失業統計の改善には反応薄だった。豪ドル/ドルは0.75ちょうど近辺へと軟化。ほぼ前日安値に並んだ。ドルカナダは1.31ちょうどを挟む水準での揉み合いが続いている。北京からカナダがAIIBに加盟とのニュースが流れたが、特段の反応はみられなかった。

 そのなかで独自の動きをみせたのがポンドドル。1.31ちょうど近辺での揉み合いから1.3120レベルを上抜けると一気に1.3155近辺まで上昇。ユーロポンドの0.85割れの動きとも符合した動きだった。ポンド買いのニュースはみられず、ショートカバーの動きだったもよう。その後も1.3140近辺とややポンド高の水準で揉み合っている。

 全般的にはドル高の流れを維持しつつ、このあとの米ADP雇用統計の結果を見極めたいとのムードとなっている。

 また米当局者発言からは低金利の長期化のリスクが指摘されており、早期利上げへの思いがにじみでていた。ローゼングレン・ボストン連銀総裁は、商業不動産の過度のリスクテイクを警戒していた。エバンス・シカゴ連銀総裁からは、米企業が低金利の長期化を予想と指摘していた。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明