秋雨前線も停滞し日照不足などで生育が遅れた

野菜の価格が高騰している。夏以降、台風が相次ぎ日本に上陸。秋雨前線も停滞し日照不足などで生育が遅れた。首都圏のスーパーではレタスが平年の二倍ほどの高値で売られ、消費者の需要は「代替品」に移行。あおりでキャベツなども上昇傾向だ。ファミリーレストランではサラダに使っていたサニーレタスをキャベツに切り替える動きも出てきた。(矢野修平、写真も)

東京都練馬区のスーパー「アキダイ」では十五日朝、レタスが一玉二百三十八円、大きめのニンジンが二本百三十八円の値を付けた。いずれも平年より一・五〜二倍高い。

それでも同店は客離れを防ごうと「赤字覚悟で我慢している」(秋葉弘道社長)ため他店より価格は安い。都内にはレタス一玉を平年の三倍近い三百円台で売る店もある。

アキダイに買い物に来ていた近くに住む主婦吉村典子さん(50)は「最近はサラダをつくることが減り、安いモヤシを使うことが増えた」と話す。秋葉社長は「レタスを一玉六百円で仕入れ二百九十八円で売った日もあった。三十年近く野菜を売ってきて初めての厳しさだ」と嘆いた。

農林水産省によると、レタスなどの葉物野菜は産地の北関東の日照時間が長雨で減り価格が上昇。ニンジンやジャガイモなど根菜も、北海道や東北を襲った台風で不作になった。

さらに天候不順の影響が小さかった野菜に需要が移り「レタスの代わりにキャベツ、ホウレンソウの代わりに小松菜に人気が集まっている」(都内の卸売業者)。キャベツの小売価格はまだ安定しているが、卸売価格は上昇傾向だ。

このためファミレス各社は自衛策に乗り出した。ロイヤルホストは店頭の張り紙や自社のホームページで「一時的にサラダ、(ステーキなどに添える)付け合わせ野菜の内容を変更することがある」と告知。十二日からサラダのサニーレタスをキャベツに替えた。十七日以降は通常に戻す。

デニーズもサラダのメニューを変更。サイゼリヤの堀埜一成(ほりのいっせい)社長は十二日の記者会見で「レタス(の安定供給)が続かずキャベツを入れて対応した。葉物の値上がりで利益に少し影響が出そうだ。(調達する)野菜の産地を分散させないといけない」と話した。

今後について農水省の担当者は「天候不順がなければ十一月ごろから落ち着く。ただニンジンとジャガイモは年明けごろまで高値が続きそう」と予想する。

(東京新聞)

[紹介元] 東京新聞 経済面 野菜高騰 家計悲鳴 レタス3倍もファミレス食材変更