日本のFX投資家はなぜストップロスをおかないのか?

個人投資家の売買で強く印象づけられるのは、本邦の個人投資家がFXでも「ほとんどストップロスを置かない」ということです。

これは特定通貨ペアだけでなく、あらゆる通貨ペアに共通する取引の問題のようですが、とくにドル円にはそうした取引による弊害が出がちになる点はよく理解しておく必要がありそうです。

 

資金効率の極めて悪い投資法

FXの場合いかに余剰資金をしっかり抱えて、ここ一番というときにエントリーができるか?が利益を確保する上ではもっとも重要となります。

しかし、国内個人投資家は損切りをせずに相場が戻るのを待つ人が圧倒的に多いことから、FX投資でも「塩漬け」状態のポジションを放置することが多い傾向にあります。

これにより相場が戻る段階で「やれやれ売り」などが多く登場することから、結局相場は上昇が抑えられるといったかなり奇妙な動きを示現することが多くなります。

国内個人投資家の約8割以上がドル円を売買していますから、こうした損切りをしないポジションが多く残っているが故の膠着相場が示現するのもドル円ならではの相場状況ということができます。

これは下落から相場のショートカバーがでても、今度は下がらなくなるといった事態を招くことになりますから、非常にやりにくい展開を引き起こしてしまうのです。

多くのインターバンクやファンド勢は必ずストップロスを置いています。

ですからある程度相場が上下すればポジションがきれいになるものなのですが、国内の個人投資家だけは後々まで相場に影響するような売買を継続するのです。

 

効率的売買を目指すなら確実に損切を行うことが必須

効率的なFX売買を実現するのであれば、やはり資金をできるだけ減らさずにフリーにして売買していく努力をすることが重要になります。

損切りをせずに塩漬けにするという気持ちはよくわかりますが、やはりそれではFX市場でしっかり生き残るトレーダーにはなれません。

間違った方向に動いたと思ったらすぐに損切りをすることで、新たなトレードが自由にできる体制を整えることが重要です。利益を出すことよりもはるかに難しいのが「証拠金を減らさない」というのがFXの鉄則になります。

これを守れなくて、長く相場に生き残れているトレーダーはほとんどいない。という現実をしっかり直視する必要があるのではないでしょうか。