最近海外FXに対する国内市場の関心が改めて高まりつつあるのか、以前に比べても相当多くの業者を紹介するいわゆる「IB業者」が目立ちはじめています。
こうしたIB業者などが紹介する海外業者は実に30社近くになっており、相当な選択肢が用意されるようになっています。
しかしこうした海外FX業者選択では国内の店頭FX業者の選択とは異なるポイント、視点が存在することをしっかり理解しておく必要があります。
とくに日本人投資家が口座開設をして「本当に効率的に利用できるようなスペックが用意されているのかどうか」を見極めることが非常に重要になってくるのです。
そのひとつとしてあげられるのが「日本円口座が開設できるか」どうかということになります。
日本円口座のメリットとは
海外FX業者を選択する時にほとんどの日本の個人投資家が比較するのが、ハイレバレッジのレベル(400倍か1000倍か等)、ボーナスの有無、スプレッド、スワップポイントなど…..レバレッジを除けば国内業者を選択するときとほぼ同じような視点で業者選択を行っていることが多いように見受けられます。
しかし選択の前提となる条件としてもっと基本的な部分に目を向ける必要があるのです。
その一つの要素として注目されるのが「日本円口座が設定されているかどうか」の問題です。
通常海外FX業者はドル建ての口座とユーロ建ての口座が利用できるところが多くなっていますが、そこに円建て口座の開設ができるようにしてあるのかどうかは、国内個人投資家にとって非常に大きな問題となります。
円建ての口座が開設されていれば、日本円で送金し、日本円の証拠金管理で売買が可能で、利益も日本円、出金して送金する場合も送金コストはかかりますが、日本の銀行には日本円で着金しますから余分な為替手数料が一切かからないのです。
ところがドル建ての口座を開設しますと、日本からクレジットカードやデビッドカードで日本円入金しても、業者に届いた段階で業者の設定する為替レートでドル転して証拠金として口座で管理されることになってしまうのです。
当然利益もすべてドルベースで行われることになり、儲けがでて出金ということなると海外送金はドル建てで日本の銀行に送り返されてくることになるのです。
ところがここでさらに円転して口座に入金される段階で、金融機関の為替レートが適用になりますから、ドル円でもあっという間に1円以上取引レートの高い設定で両替することになってしまうのです。
FX自体狭いスプレッドで10銭~20銭というきわどい世界で利益を必死にあげて儲けた金額なのに、日本に送り返して自分の口座に戻る時にドル高円安ならまだしも、円高局面などでは逆に証拠金と利益金の出し入れだけで大きなコストを負担しなくてはならないという実に理不尽な状況に陥ってしまうのです。
大きく儲かっていれば関係ないと考える方もいらっしゃるかも知れませんが、FX取引をしていてこれではまったく稚拙なオペレーションと言わざるを得ません。
最大3000倍のレバレッジに50ドルの口座開設ボーナスが支給されるFBSなどは取引スペックでは魅力的に見えるかもしれませんが、案の定「日本円口座の開設はできない業者」になっており、残念ながら積極的に取引すべき海外FX業者ではないことがわかります。
日本円口座開設可能な業者は日本人投資家獲得に真剣な存在
ご覧の世界地図で赤くマークしてある国は本サイトで推奨する「XM」が取引している顧客の存在する国です。
海外業者と一口にいいますが、世界の中でもFXビジネスで取引できる国というのは意外に限られていることがわかります。
とくにG7に該当する国は互いにお互いの国民を取引として勧誘しないような取り決めを持っていますので、足元のオーストラリアのように日本の顧客の取引は一切行わないよう業者を指導しているところもあるのです。
米国は米国内にエンティティをもっている業者以外海外取引はできませんし、フランスも欧州圏の中では結構厳しい制約を業者に課している状況です。
上の地図ですと「XM」にとってはロシアが非常に多くの顧客かかえるエリアとなっていますが、地図で塗りつぶせば非常に広い面積に見えますが、実際のトレーダー数は限られており、なんといっても市場として注目しているのが「日本」ということになるのです。
日本人のアクティブなFX投資家はほぼ100万人から多くても150万人程度とみられていますが、実はこの数は「世界のFX投資家人口のほぼ5割強」を占めており、日本人投資家の獲得というのは海外FX業者にとってはドル箱市場ともいえるのです。
円建ての口座を開設するということは、円での資金を受け入れなくてはなりませんし、信託保全でいえば円で管理ができる金融機関を選択する必要もでてくることから、海外FX業者にとっては余分なコストになりかねないものといえます。
それでも円口座を開設するということは日本人投資家を積極的に取り込もうとする姿勢が明確であるといえます。
「XM」は日本人投資家対応のアカウントを開設するために、わざわざセーシェルに本拠地のある法人を設立し、そこで日本人対応を行いはじめています。
日本円口座があるかないかなどということはとるに足らないように見えますが、実は業者選択では非常に重要な要素となっていることを忘れてはなりません。
ハイレバレッジの業者でタックスヘブンの国に本拠地を置く「FBS」と「XM」は実はかなり似て非なる存在といえるのです。