台湾で、日本の抹茶がブームだ。ケーキ店ではチョコやイチゴと並んで抹茶味が扱われ、抹茶スイーツの専門店も増え続けている。実は、火付け役は北九州市小倉北区の日本茶専門店「辻利茶舗」。日本文化への関心と健康志向を背景に、勢いが止まらない。
台北市中心街の高級デパート4階に一昨年秋オープンした「TSUJIRI 台北信義微風店」。ショーケースに抹茶のアイスクリームやかき氷が並び、無垢(むく)材を多用した和風の店内は地元客でにぎわっていた。
友人と一緒に訪れ、抹茶ラテを注文した40代女性は「健康的なイメージなので大好き。この店は抹茶味が濃いので気に入っている」。本来の抹茶の飲み方にも興味は及び、店内で売っている茶わんや茶筅(ちゃせん)のセットも購入したという。
辻利茶舗は1923年に京都・宇治の茶問屋「辻利一本店」の小倉支店として事業を始め、戦後間もなく独立。93年から若い世代を意識し、抹茶にアイスクリームや団子、あんなどを組み合わせた甘味を売るカフェ事業を始め、現在は北九州市内に3店舗を構える。
2010年10月に海外1号店…
[紹介元] 朝日新聞 経済ニュース 台湾で抹茶ブーム 火付け役は静岡や京都の店ではなく…