NYタイムは、先週末のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演後、フィッシャーFRB副議長の9月利上げに前向きなタカ派的な発言のフォローを受けて強まったドル買いが一巡した。今後は「データ次第」の面も強く、週末の米雇用統計を控えた様子見ムードが漂い始めてきた感がある。
NY序盤発表の米7月個人所得や個人消費支出は、前月比で市場予想に一致。FRBが金融政策で重視するコアのPCEデフレーターも前月比で+0.1%と想定通りの着地。前年比ベースでは+1.6%と、年明け以降の水準で高止まっている。
ドル円は、ロンドンタイムにつけた9日以来、約3週間ぶりの高値102.39円を目先の上値に、米長期金利の低下を眺めつつ、週明け朝方からのレンジ下限101.84円に近づく動きとなった。しかし一方向に値動きが進む状態でもなく、安値更新には至らなかった。
他通貨に対して一時ドル買いが強まった。ユーロドルは1.1158ドル、ポンドドルは1.3060ドル、ドルCHFは0.9807CHFと、小幅にドル高・欧州通貨安。ドル/加ドルも原油相場の軟調もあって、1.3048加ドルまでドル安・加ドル高が進んだ。しかし米長期金利の低下とともにドル買いが緩み、下げ渋った。
米株が底堅く推移したことから、市場のリスク許容度の強弱に反応しやすいオセアニア通貨は底堅かった。豪ドル/ドルは0.7582ドル、NZドル/ドルは0.7264ドルまでじり高。
クロス円はドル円の失速とともに下押した。豪ドル円は、対ドルでの豪ドル高に支えられ77.40円までじり高となる場面もあったが伸び悩んだ。
6時現在、ドル円は101.92円、ユーロドルは1.1189ドル、ユーロ円は114.04円で推移。
■NY為替・29日=米利上げ観測を背景としたドル買いに調整
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