前日の弱い米経済指標を受けたドル売りは一巡したものの、巻き戻しは限定的

 NY為替市場は小動き。前日の弱い米経済指標を受けたドル売りは一巡したものの、巻き戻しは限定的。米金融当局者らの早期利上げを示唆する発言が相次ぐ一方で、最近の米経済指標にはさえない内容が目立ち、利上げ時期をめぐる不透明感は払しょくされていない。米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、引き続き景気見通しに対しては楽観的な見方が示された一方で、物価の上昇圧力は弱いことが指摘された。東京タイムに101円前半まで下落したドル円は101円後半まで下げ幅を縮小するも上値は重い。明日に欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、ユーロドルは1.12ドル半ば、ユーロ円は114円前半で動意薄。また、予想比下振れた英製造業生産を背景に下落したポンドの軟調な動きは継続。ポンドドルは1.3320ドルまで一段安となり、ポンド円は135円後半で戻りが鈍い。加ドルは売りが優勢。カナダ中銀(BOC)は市場予想通りに政策金利の据え置きを決定した。ドル/加ドルは1.2914加ドル、加ドル円は78.65円まで加ドル安が進んだ。
 東京タイムでは中曽日銀副総裁の講演に注目したい。内容次第では9月の日銀金融政策決定会合への思惑から円相場が上下する可能性がある。先日、黒田日銀総裁は「金融仲介機能に影響を与える」とマイナス金利の副作用を認めた。これまでの強気な発言からはややトーンダウンしたように思える。このほか、浜田内閣官房参与が「日銀はFOMC前の追加緩和を控えるべき」、門間前日銀理事が「9月の決定会合で追加緩和なしが論理的な帰結」と発言するなど、日銀による「総括的な検証」を行っているなか、当局者や識者による追加緩和先送りの提言が聞こえる。こうした内容は失望の円買い戻しにつながるため注意が必要だ。また4-6月期GDP・2次速報値や8月景気ウオッチャー調査などの発表が予定されている。市場予想からの大幅なかい離は、円の動意に影響を与えそうだ。

[紹介元] ザイFX! 為替のとれたてニュース 東京為替見通し=中曽日銀副総裁の講演で円相場上下するか