自民、公明両党は8日、2017年度与党税制改正大綱を決定した。所得税の配偶者控除は世帯主が満額38万円の控除を受けられる配偶者の年収上限を「103万円以下」から「150万円以下」に引き上げる。だが年収が130万円以上の配偶者は社会保険料を支払う必要が生じる「130万円の壁」などは残る。
与党は当初、女性に就労を促す所得税制の抜本的な見直しを目指したが、変更は控除対象の年収制限の引き上げにとどまった。
パートの主婦の場合、年収が百三十万円以上になると夫の扶養から外れ、本人の健康保険と年金の社会保険料の支払い義務が生じる。これが「百三十万円の壁」で、今年十月からは勤め先の従業員数が五百一人以上など、一定条件を満たす企業に勤める場合、社会保険料の支払いが必要になる年収が百六万円以上に引き下げられる「百六万円の壁」もできた。
大綱は、配偶者控除の見直しが「働きたい人が就業調整を意識せず働ける環境づくり」になると指摘したが、所得税の配偶者控除以外にも、女性の働き方に影響を与える制度の壁は残ったままだ。
今回の所得税の配偶者控除の見直しでは、税収減を防ぐため、世帯主の年収が千百二十万円を超えると控除を縮小し、千二百二十万円を超えれば控除が受けられないようにした。国税の所得税は一八年、地方税の住民税は一九年度から適用する。
このほかでは、酒税はビールの税率を下げる一方、発泡酒と第三のビールは税率を上げて税額を十年後に統一する。日本酒は税率を下げ、ワインと酎ハイは引き上げる。
自動車取得税などのエコカー減税対象車種を一七年度に八割、一八年度は七割に絞り込む。おおむね二十階建てに相当する、高さ六十メートルを超える高層マンションの固定資産税は、販売額の実態に合わせて中間階より上の高層階は増税、低層階は減税する。一七年四月以降に売り出される物件に適用する。
(東京新聞)
[紹介元] 東京新聞 経済面 税制大綱 配偶者控除拡大 働く女性に残る壁「130万円以上」の壁












