先物市場が上場したのに今一つ盛り上がらないビットコイン

今年も仮想通貨のマーケットは日本からの個人投資家を含めて、多くの市場参加者が雪崩れ込んで大きな動きになりそう予感です。

しかし、実は昨年米国で二つの「先物市場が上場」したにも関わらず、驚くほどの取扱高にならないまま比較的静かに推移しているところが気になります。

これまでは「民間市場」ということでヘッジファンドなどもなかなか参入しにくいとされてきたビットコインでしたが、先物が開設されればより大きな売買が膨らむと期待された割には、そうした動きが示現しておらず、若干肩透かしをくらった状態が続いています。

 

ボラティリティの大きさが嫌われたのか?

一つ考えられるのは、あまりにも年末ボラティリティが大きくなりすぎて、さすがのファンド勢も扱いを持て余した可能性があるということです。

近年の金融相場を見渡してみても、ここまで大きなボラティリティをほぼ毎日のように示現する相場というのはジャンク債や商品でも見かけることはできませんでした。

ですから、ファンドにとっても手を出しにくいことは確かで、とくに連日何が原因で乱高下したのか?まったくわからないというのもかなり不可解な動きといえます。

10月、11月の二か月だけでいいますと、日本円決済が全体の4割と超えるということで、本邦の個人投資家がFX市場からビットコイン市場に移行して売買を活性化させた可能性もあります。

しかし、この動きが年明け以降どのような形で継続するのか、あるいは変化するのかにも注目が集まります。

 

市場では既に次に通貨を探す動きも

ビットコインで味を占めた個人投資家は、すでに次の仮想通貨を探し始めているようです。

直近ではICO用の通貨としても様々なものが登場しており、全世界でいえば既に1000種類の仮想通貨が流通しはじめているといいます。

しかし、素人が考えてもこのまま大量の仮想通貨が並行的に出回りつつけるとは思いづらく「なんらかの粛清」がありそうな気配となっています。

おそらくビットコインは、先物よりもETFが登場した時がもっとも市場規模を大きくするのではないかと思われますが、大きな暴落もなくこのまま上昇を続けられるのかどうかもかなり微妙な状況といえます。

いきなり「バブル崩壊する」危険性は常に気にしておかなくてはならないでしょう。

国内勢が多く関与しているだけに、ビットコインの暴落は国内にも結構なインパクトを巻き起こす危険があり、市場状況を慎重に見計らいたい時間帯にさしかかってきています。