日経平均の年末掉尾の一振は難しいか

週明けの日経平均は高値圏を維持しながら小動きに終始しています。

さすがにメインの買い手である外国人が不在ですから、個人投資家では足元の材料で大きく相場を持ち上げることもできませんが「閑散に売りなし」で下落も進まない状況です。

ひと昔前ですと日経平均は大納会や年明けの大発会には「ご祝儀」で株価が上昇するというのが決まっていた時期もありました。

しかし、バブルの崩壊は年明けからいきなり相場が下がりましたし、最近では年末から年始にかけて流れが大きく変化することもあることから、かならずしもこうした単純な動きを期待するわけにはいかなくなってきています。

今年は今週残り4日ということになりますが、果たして「掉尾の一振」といった動きが示現されるのかどうかが注目されるところです。

 

過去5年で上昇して終わったのは3回

アベノミクスとやらが始まってからは過去5年は年初の寄り付き価格よりも年末の価格は確実に上昇していますが、最終週に上昇するかどうかは毎年バラバラで規則性はほとんどないように思われます。

どうもアノマリー的には年末最終週が上昇してプラスで引けた場合年明けは反転して安くなりやすいというのがここ数年の特徴です。

今年から来年が果たしてそういう状況になるのかどうかは不明ですが、一応注目してみてもいいのではないかと思います。

また米国の株式市場には連動しなくなってはいますが、下落の局面では影響を受けやすいのは依然として変わりませんので、NYダウの年末の動きにも注目しておきたところです。

 

秋からの3か月は上昇したがあとは散々の日経平均

2万を超えて2万3000円台までのせたところから見ると大きく上がった感があります。

しかし、年間を通してみますと前半はほとんど大きな動きがなく、米国の株式市場に比べるとやはり投資の妙味が少ないのが日経平均ということになります。

ここからの上昇は外国人投資家がどのように判断するか次第ということになります。

じり高とはいえもう高くて投資のしようがない米国株式市場にくらべて上昇余力があると判断された場合には、日経平均はさらに上昇する可能性もありますが、すべては外国人投資家の動向しだいという状況は年明けも続きそうです。

年末年始に関しては突込み売りが出たときには下値で拾い、高値を付ければ逆張りで売り向かうということで短期に利益を稼いでいきながら、年明けの本格的な動きを見守っていくのが間違いない方法なのではないでしょうか。