17年度の物価上昇率は従来の1・5%のまま据え置いた

日銀は31日、金融政策決定会合を開き、2017年度の経済成長率の見通しを従来の1・3%から1・5%に引き上げた。海外経済の回復や円安で輸出や生産が持ち直した。17年度の物価上昇率は従来の1・5%のまま据え置いた。

日銀は物価の上昇基調は変わっていないと判断し、短期金利をマイナス0・1%、長期金利は0%程度に誘導する現状の金融緩和策を賛成多数で維持した。

トランプ米政権が打ち出す大規模なインフラ投資や減税による景気拡大への期待から、円安株高が進んで日本経済には追い風となっている。ただ保護主義的な政策が世界経済を縮小させる恐れもあり、先行き不透明感は根強い。