発表後、ユーロ買いが強まり、ユーロ買い・ドル安の反応が強まっている

 きょうのNY為替市場は後半になってドル買いが強まっており、ドル円は102円台半ばに急上昇した。序盤はECBがこの日の理事会で政策の据え置きを決め、市場が期待していた月間800億ユーロの資産購入プログラムの期限延長もなかった。発表後、ユーロ買いが強まり、ユーロ買い・ドル安の反応が強まっている。しかし、ECBの決定を受けて欧州債利回りが上昇し、連れて米国債利回りも上昇したことから、ドル円は底堅い反応も見せていた。

 その後、発表になった米週間石油在庫統計をきっかけに、ドルは買戻しが強まっている。原油在庫が1450万バレル減と大幅な減少となったことから、先物市場で原油が急伸し、それを受けて米国債利回りが上げ幅を拡大させ、ドルの買い戻しを加速させたようだ。

 米国債利回りの上昇がこの日のポイントとなっていたが、市場は9月利上げ期待を高めたわけではない。確率も25%程度に収まっている。

 ドル円はストップを巻き込んで102円台半ばまで上昇し、10日線に顔合わせした格好。9月2日から9月5日の下降波のフィボナッチ38.2%戻しの水準が102.35付近にあり、それを上回ってきている。維持できるようであれば、上記フィボナッチ50%戻しの102.70付近まで上昇する可能性が高い。

 ただ、きょうのECBの決定で、今後予定されているFOMCや日銀決定会合への不透明感も増したものと思われる。特に日銀については追加緩和期待が強いだけになお更である。今月の日米金融政策の答えを確認しない限り、ドル円は方向感を出しづらい面もありそうだ。

 ユーロドルは上に往って来いの展開。ECB理事会の決定後、ある種の失望感からユーロドルは買いが強まった。一時1.13台に上昇したが、後半にかけて失速している。ドラギ総裁の会見で「追加緩和は当面必要ない」と述べる一方で。「資産購入プログラムの変更の可能性を検討」とも述べており、追加緩和に前向きな姿勢も垣間見せていた。市場は今回が無ければ、10月か12月との見方も出ていたことから、それを追認する内容ではあった。時期が後倒しになっただけとの認識から、ユーロドルが1.13台を維持できる内容ではなかったようだ。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美

[紹介元] 為替市場レビュー | Klug クルーク 【NY市場】米国債利回り上昇でドル円は102円台半ばに上昇