XMの「マイクロ口座」「スタンダード口座」は「NDD方式」の口座でほぼすべての顧客からのオーダーは外部のカバー先に出す形をとっており、安定したスプレッド誇っているのが大きな特徴です。
もちろん国内店頭FX業者が行っているような「DD方式」による人工的に狭くしたスプレッドのような利便性はありませんが、1日の繁忙時間帯は確実に安定したスプレッドを提供してくれるのがメリットいえます。
東京、ロンドン、NYタイムはほぼ平均スプレッドで推移
下記の表はXMが公表している各通貨ペアのスプレッドです。
基本的に固定スプレッドではないので最小と平均が開示されていますが、実際に利用してみますと、東京タイム、ロンドンタイム、ニューヨークタイム総じて平均スプレッドプラスα程度で推移していることが多くなります。
最小スプレッドは瞬間的にでることはあるものの、ほとんど平均値での取引となっていることがわかります。
確かに国内の業者の人工的に作られたスプレッドと比較すると広いのは仕方ありませんが、この部分が唯一の業者の利益幅になるわけですから仕方ないというのが正直なところです。
さすがにユーロ円や豪ドル円、ポンド円などになりますとスキャルピングにはかなり使いにくさを感じますが、ドル円では慣れればそれほど苦痛というレベルではなく、利確するまでの時間が若干長くなる程度の違いで、十分に売買が可能となります。
指標の発表などではそれほどスプレッドは広がらない
ロンドン、ニューヨークのコアタイムにおける指標発表直後でもXMの場合は驚くほどのスプレッドの広がりはありません。むしろ国内の店頭FX業者の方が激しい位で、使い勝手はかなりいいものを感じます。
また要人発言や突発的な事件事故、報道の影響を受けた相場の大幅変動でも主要通貨の場合には比較的スプレッドが広がることがないのも大きな特徴で、安心して売買することができます。
ただ、トルコリラのような新興国通貨ですとカバー先がプライスを出さなくなれば当然スプレッドが広がることになりますから、XMといえども他社と同様の状況になることはありえます。
あくまでメジャーな通貨が安心して利用できる対象であり、それ以外についてはカバー先次第で驚くべきことが起きる可能性は否定できないということです。
早朝時間帯は確実にワイドスプレッド
1日を通してみますと夏時間では朝6時NYタイムが終了したとたんにスプレッドは急にワイドになります。
ドル円でいいますと午前6時直後からほぼ5銭程度に広がり、上下動にともなっては20PIPSからそれ以上に広がることも日常的に起こってしまいます。
これはおそらくですが、カバー先のいくつかがプライスを出さなくなる時間帯があり、スプレッドが急激に広がるからではないかと思いますが、ドル円やユーロドルといった主要通貨ペアにこうした傾向が強くなります。
したがってこの時間帯に迂闊な損切りを入れておきますと、妙な動きからついてしまうといったこともありますので、結構注意が必要になることは言うまでもありません。
朝のワイドスプレッドは日本時間で朝8時をすぎたあたりから、ノーマルな状況に戻りますが、それまでは広いままに推移することが多くなりますから注意が必要となります。
通常「STP方式」の「NDD方式」は20社以上のカバー先からの価格をアルゴリズムが瞬時に判断しています。
カバー先がしっかり機能している場合には最適なスプレッドが常に保たれることになるわけですが、一時的にカバー先から価格の提示が行われなくなりますといきなりスプレッドが広くなることは常に起きるものなのです。
ですから、ある意味では業者の問題というよりも「カバー先の問題」がこうした事態を引き起こす要件になっているといえるのです。
気をつけるべきなのは両建ての状況下でのワイドスプレッド
スプレッドが広がるということで気をつけなくてはならないのが両建ての状態を維持している時です。
通常XMでは両建てを行うことで証拠金はかからなくなり、損失も一定に保たれるようになっているわけですが、ワイドスプレッドが発生したままの状態になりますと売りと買いのスプレッドが異なるものになることから損失が拡大することがあり、証拠金を一時的に減らすことが考えられます。
1000通貨単位やそこいらの両建てであればほとんど問題にはなりませんが、多くの枚数をヘッジのために両建てしている場合には瞬間的に証拠金を喰ってしまうことがあります。
ですから、あまりぎりぎりの証拠金の状態にしておくと突発的なワイドスプレッドで強制ロスカットが発動されてしまうといった、まさかの事態になることもありますので、十分に注意が必要です。
あまりぎりぎりの証拠金で「両建て」をするのは決してお勧めできる取引とは言えません。そのあたりは予めしっかり理解して臨む必要があります。