NYタイムではドル高・円安が加速した。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は耳目を集めたジャクソンホールにおける講演で、雇用や物価が目標に近づいているとして、ここ数カ月で利上げの根拠は強まったと発言した。時期に関する明確な言及はなく、緩やかな利上げの軌道が適切とのスタンスは維持されたものの、FRB高官からタカ派寄りの発言が相次いでいたこともあり、議長も年内の利上げを支持していると受け止められた。加えてフィッシャーFRB副議長が翌週の8月雇用統計がFOMCの行動に影響を及ぼすとの見解を示し、イエレンFRB議長の発言は9月利上げの可能性に整合的だと述べると、早期利上げ期待が一段と高まる格好に。ダウ平均は3ケタの上げからマイナス圏へ失速し、米長期金利は1.6%台まで上昇するなど、関連市場でも利上げを意識する動きが強まった。
ドル円は100.06円への下振れを挟んで101.94円まで上昇し、12日以来、2週間ぶりの高値をつけた。ユーロドルは1.1181ドル、ポンドドルは1.3122ドル、豪ドル/ドルは0.7551ドル、NZドル/ドルは0.7221ドルまで下落し、ドル/加ドルは1.3012加ドルまで加ドル安で推移した。控えめだった市場の利上げ期待が修正される過程で進んだドル高・円安は、イベントまで手持ち無沙汰だった市場参加者のフローによって加速した。
株価が高値から急落してもリスク回避的な動きは見られず、ユーロ円は114.14円、ポンド円は133.88円、豪ドル円は77.20円、NZドル円は74.02円、加ドル円は78.41円まで買われるなど円売りが優勢。対ドルの下落は重しだったが、堅調を維持して推移した。
6時現在、ドル円は101.84円、ユーロドルは1.1198ドル、ユーロ円は114.00円で推移。
■NY為替・26日=ドル高・円安 年内の米利上げ再開を意識
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