【ロンドン市場】欧州通貨主導でドル買いが継続

 29日のロンドン市場では、欧州通貨主導でドル買いが継続している。ロンドン序盤にはやや調整の動きがみられたが、取引中盤にかけてふたたびドル買いの動きが優勢になっている。

 ユーロドルは東京午後に1.12台を回復する場面があったが、戻りは限定的。ロンドンタイムに入ると1.11台へと再び軟化。取引中盤には1.1170近辺へと下値を広げている。欧州株が軟調に推移しており、リスク回避的な売りも加わっている。ユーロ円は東京午後に114円台後半まで上伸したが、ロンドン序盤からは売りに押されており、114円台前半へと反落している。欧州株式市場では、米早期利上げ観測を警戒して売りが先行している。

 ポンドドルは一段安。取引序盤の1.31台前半から中盤には1.3067レベルまで下値を広げた。先週末の安値を割り込んで、1週間ぶりの安値水準となっている。ポンド円も134円台を維持できずに、133.50近辺まで一時反落した。この日は英国がサマー・バンクホリデーのため金融機関は休業となっており、市場参加者は少なくなっていた。

 ドル円は102円台前半での揉み合い。ロンドン早朝に102.39レベルの高値をつけたあとは売りに押され気味となったが、102円台は維持しており、NY市場に向けて下げ渋りの動きになっている。このあとのNY市場では米PCEコアデフレータや米個人所得・支出などが発表される。PCEコアはやや伸びが鈍化する予想となっているが、市場がドル買いを維持するかどうかが注目される。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

[紹介元] 為替市場レビュー | Klug クルーク 【ロンドン市場】欧州通貨主導でドル買いが継続