きょうのNY為替市場はドル売りが強まっている。この日発表の8月のISM非製造業指数が51.4と予想(54.9)を下回り、2010年2月以来の低水準に低下している。特に新規受注が前回の60.3から51.4と、こちらも2013年12月以来の低水準に低下した。
市場では先週の米雇用統計を受け、9月利上げに対する見方が割れている中、先週の製造業に引続き、今回の非製造業も弱かったことから、9月は利上げ見送りとの見方を後押しした模様。CMEがFF金利先物取引から算出しているFEDウォッチでも、9月の利上げ確率は前日の21%から一時15%に低下した。
ドル円はISM指数発表後、103円台から急速に売りが強まり、一時101円台に下落する場面も見られている。ISM指数で米早期利上げ観測が後退したほか、世界経済の先行き不透明感も同時に高まっておりドル円を圧迫した。
8月17日から9月2日の上昇波のフィボナッチ38.2%戻しの水準を下回ってきており、定石通りであれば、上記フィボナッチの50%戻しの101.85付近が視野に入る。更に下値には101.50付近に21日線が来ており下値サポートとして意識される。
一方、ユーロドルは1.11台半ばから1.1260近辺まで急伸。一気に100日線の水準を回復してきており、反転の兆しも見られている。
ただ、今週はECB理事会が控えている。市場では、2017年3月までとしている月額800億ユーロの資産購入を6ヵ月間延長し2017年9月まで延長するとの見通しが優勢。
ユーロ圏の消費者物価はゼロ付近で抑えられており、デフレへの警戒感が根強い中、ECBはもう一段行動するとの期待が高い模様。しかし、一部では、直近発表になっているPMIなどの経済指標が好調なことから、今回は見送るとの見方もあるようだ。FOMC同様に、今週のECB理事会もまだ未知数の部分が多い。
ポンドドルも1.34台まで急上昇した。1.34台回復は7月以来。9月の米利上げ期待の後退もあるが、ポンド自体の買い戻しもあるものと見られる。このところ発表になっている英経済指標が好調で、特に小売売上高やPMIが予想を上回り、いまのところは個人消費や企業センチメントにEU離脱問題の悪影響が出ていないことが示されている。
この状況を受け、一部には景気後退も見込んでいた成長見通しを上方修正してくる向きも出てきており、英経済の先行きに対する悲観的な見方もやや後退してきているようだ。先週、米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉報告ではポンドの売り越しが若干減少していはいたものの、ショートポジションはなお過去最高水準に積み上がっており、ショートカバーの余力は大きい。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美













