日本銀行が3日公表した9月短観は、大企業・製造業の景況感が2期連続の横ばいだった

日本銀行が3日公表した9月短観は、大企業・製造業の景況感が2期連続の横ばいだった。熊本地震からの回復や政府の経済対策といった一時的な要因が支えで、円高の影響が出ている。非製造業は悪化が続き、消費は勢いに欠ける。製造業、非製造業ともに力強さに欠ける内容だ。

大企業・製造業で改善したのは、熊本地震で止まった工場が再開した自動車や、新型iPhone向け部品の需要が増えた電気機械などだ。英国の欧州連合(EU)離脱決定は景況感に影響しなかった。

ただ先行きは円高が影を落としている。今回調査で造船・重機などは円高で景況感が悪化した。大企業・製造業の想定為替レートは1ドル=107円と、前回調査から3円超円高方向に修正された。最近は101円台で、さらに円高に修正される可能性がある。自動車などは収益悪化要因になる。海外経済も米国以外は低調な状況が続く。大企業・製造業の先行きのDIは横ばいだ。

大企業・全産業の収益は前年度…


[紹介元] 朝日新聞 経済ニュース 景気牽引役、見当たらず 9月短観、円高が先行きに影