日銀の追加緩和観測を支えとした円売りは続かなかった

 NYタイムはドルが軟調。反発した米国の主要株価指数が失速すると円買いも入った。ドル円は一時102.25円まで下落。日銀の追加緩和観測を支えとした円売りは続かなかった。日銀会合と同様に、米連邦公開市場委員会(FOMC)を1週間後に控えるなか、米国の利上げ観測も後退している。ユーロドルは一時1.1274ドルまで上振れ。豪ドル/ドルは0.74ドル後半、NZドル/ドルは0.73ドル前半まで安値から切り返す場面があった。ユーロ円は115円前半、NZドル円は74円半ばで上値が重く、豪ドル円は76.39円までレンジ下限を拡大させた。ポンドドルは1.3241ドルまで高値を更新。対ユーロでのポンド売りも一服した。明日、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)の政策発表が予定されているが、政策金利・資産購入枠はともに据え置かれる見通し。ポンド円は134.92円を安値に切り返した。ドル/加ドルは1.3209加ドル、加ドル円は77.48円まで加ドル安で推移した。米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫統計では、原油在庫が2週連続で減少。ただ製品在庫の増加も背景に原油の供給過剰感は払しょくされず、結局、NY原油先物は43ドル半ばまで続落した。
 ドル円は再び103円台を回復するか。米株安や原油安でリスク回避ムードが高まり、円買いに振れやすくなっている。ただ、日銀の金融政策決定会合を巡る憶測から、円の上値は重くなるのではないか。日銀の「総括的な検証」をにらみ、債券相場が変化してきた。長期国債の金利低下で年金や保険の運用が悪化。このため、日銀は長期・超長期国債の購入を減らし短期国債の購入を増やすとの憶測が市場関係者の間で広まった。長期国債を売却し短期国債を購入する動きが活発化、長期と短期の金利利回りの差は拡大した。本日もこの金利差が拡大する場合、期限が短めの債券の価格上昇(利回り低下)が円売りに作用する展開が想定できる。昨日は安倍首相が日銀の金融政策を後押しする発言をした。政府のお墨付きを与えられたことで、日銀はこれまでの追加緩和策を見直しやすい状況になったと言える。

[紹介元] ザイFX! 為替のとれたてニュース 東京為替見通し=ドル円は再び103円台に回復するか