【南アランド】財務相の交代にらみ、当面混乱が続く可能性

23日のNY市場で、南アランドの急落が見られた。 ドルランドは13.45近辺から一気に14.00近辺まで、ランド円は7.40円近辺から7.15円近辺までのランド売りに。 南アのゴーダン財務相に対して警察が出頭命令を出したとの報道が 一気のランド売りを誘った形。 同国のニュースサイト「デイリーマーベリック」が同ニュースを報じている。 ゴーダン財務相に関しては、 以前より国税庁の長官時代にスパイ部門設立に関与したとの疑惑について 南アの検察サイドが動いているとの報道があった。 ゴーダン氏は「全くの無実」と容疑を否認していたが ここにきて逮捕への動きが強まったとみられる。 実際に逮捕された場合、財務相の交代は不可避と見られる。 同国の財務相に関しては 昨年12月9日に、当時のネネ財務相が更迭され、 無名であったパンルーエン氏が新財務省に任命されたものの、 歳出削減への実績で市場から信任されていたネネ氏の一方的な解任に ランド安南ア株安などの動きが一気に広がり わずか2日でパンルーエン氏から2009-14年に財務相を務め実績もあったゴーダン氏へと バトンタッチが行われ市場の混乱が収まったという経緯がある。 こうしたこれまでの経緯があるだけに 今回のゴーダン氏の出頭命令報道はかなり神経質に取り扱われたとみられる。 これまでも、逮捕や逮捕間近などの報道が出た後 否定されてきたなどの状況から 現時点では何とも言えないところであるが、 実際に財務相の交代となると ランド売りがもう一段進む可能性は十分にある。 5月に付けたドルランドの高値16.00手前の水準から ところどころ調整をはさみながら 大きなランド買いの流れが続いてきたが 今回の事態で、流れが変わっていく可能性がある。 ランド円も7.00の大台割れまで意識される状況。 今後のランドの動きに注意したい。

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