[東京 31日 ロイター] –
ドル102円後半、フィッシャーFRB副議長発言に米国債は反応薄
ドルは102.97円付近。早朝の高値は103.03円だった。
米10年国債利回り は1.5697/1.5680%の気配。前日のニューヨーク市場午後5時時点と同水準。
前日の海外時間に伝わった米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長の発言を受け、市場の関心は9月2日に公表される8月雇用統計に向けられている。
フィッシャー副議長はブルームバーグTVのインタビューで、国内労働市場は完全 雇用に「極めて近い」状態と指摘、利上げペースは「1回か複数回か、経済情勢次第だ」と述べた。ただ、フィッシャー副議長の発言は前週末の発言とほぼ同じ内容であったため、米国債市場は反応薄だった。
市場では「フィッシャー副議長はこれまでFRBの重鎮だと思っていたが、急に人格が変わったような足軽ぶりで、いったいどうしたのか」(外為アナリスト)との意見も聞かれた。
一方、8月の米コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数が11カ月ぶりの高水準となり、米国債価格が下落する場面もあったが、雇用統計の公表を控え、市場では慎重姿勢が目立った。
CMEグループのフェドウォッチによると、市場が現時点で予想する9月利上げの 確率は27%。ただ、最近数カ月間の堅調な雇用ペースが続けば50%を突破するとの見方も出ている。
ドル102.30─103.60円の見通し、月末の実需フローを注視
ドル/円は102.92円付近、ユーロ/ドルは1.1148ドル付近、ユーロ/円は114.70円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が102.30―103.60円、ユーロ/ドルが1.1100─1.1200ドル、ユーロ/円が114.00―115.30円とみられている。
前日の海外市場では、8月の米コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数が11カ月ぶりの高水準となったことや、原油安で資源国通貨が売られドルが買われたこと、月末のフロー、米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長の発言内容が伝わったことなど複合的な要因でドルが買い進まれ、一時103.14円と約1カ月ぶりの高値を付けた。
週末の雇用統計を控えた短期筋のショート・カバーもドルの上昇を支援した。
きょうは「久々の103円台なので駆け込み的なドル売りフローが予想される。ただ、輸入勢の月末のドル買いも予想され、売り買い交錯となりそうだ」(外為アナリスト)とみられている。
全スポットレート(ロイターデータ)
アジアスポットレート(同)
欧州スポットレート(同)
クロス円レート(同)
通貨オプション
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値)
スポットレート(RTFX)
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[紹介元] ロイター 外国為替ニュース 〔マーケットアイ〕外為:ドル102円後半、フィッシャーFRB副議長発言に米国債は反応薄