NY為替市場は動意薄。米国がレーバーデーの祝日で、株式や債券市場などが休場となり、市場参加者も少なく動意は見られなかった。先週末に注目の米雇用統計をこなしたものの、米年内利上げをめぐる不透明感は払しょくされておらず、ドルの方向感にはつながっていない。主要20カ国・地域(G20)首脳会議後の会見で、安倍首相は金融政策に関して黒田日銀総裁の手腕を信頼していると述べ、為替動向には緊張感を持って注視していく考えを示した。 調整の売りが先行していたドル円は下げ渋るも戻りは103円半ばにとどめ、103.35円近辺でもみ合い。予想比上振れた英8月サービス業PMIを背景に7月中旬以来の高い水準となる1.33ドル後半まで上昇したポンドドルは1.33ドル近辺に押し戻され、ポンド円は138円半ばから137円半ばに失速した。英先行き景気減速への不安も根強く、ポンドの戻り売り圧力は残されている。また、ユーロドルは1.11ドル半ば、ユーロ円は115円前半で動意薄。
本日は豪準備銀行(RBA)が政策金利を発表する。17日付でスティーブンスRBA総裁が任期満了を迎えることもあり、政策変更は見送られる公算が大きい。豪ドルの値動きは限定的か。ただ次期総裁に就任するロウ現副総裁は現行の金融緩和策を引き継ぐ見通しで、インフレの伸び悩みで追加利下げ観測の根強い状態が続きそうだ。
また、昨日は先週までの円売りに巻き戻しが入った。米雇用統計をこなしたことで、ポジション調整も進みやすい。米商品先物取引委員会(CFTC)が先週末発表した、投機筋の円買い越しポジションは拡大している。早期の米早期利上げ期待を背景に、ロングポジション解消の動きが進む可能性はある。ドル円は下値の堅い展開が見込まれる。
東京為替見通し=本日はスティーブンスRBA総裁最後の理事会
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